ITTANは栃木県にある那須高原でキャニオニングや登山をはじめ各種アウトドアアクティビティとゲストハウスを運営しているガイド会社です。
A history always springs from ignorance.
とある時期にガイド仲間が日本全国をたこ焼きを売りながらカブに乗って旅をしようといういつも通りのしょうもない遊びをふっかけてきました。もちろん即答でYES。その日からカブ号に取り付けるリアカー探しがはじまりました。なかなかうまいこと調達ができず、しまいにはカブ号も壊れてしまいました。
そうなると他にやることといえば山に行くことしかありません。いつも通りの装備でいつも通りの寝グセ。出発前のいつも通りのエスプレッソ。そんないつも通りの日を過ごしていると、カナダに住むむさ苦しさとうざったさを見事に兼ね備えた外国人の友達が、ヒマやから今から日本に行くわ~と、突然日本にやってきました。
そして、「日本のマクドナルドはうさぎのクソほど小せぇ」とブツクサ文句たれながら、アイスクライミングができて温泉にも入れるところに連れて行けとわがまま極まりないので、「お前の図体が日本サイズやないんや・・・」と思いながらも、その言葉を後悔させてやろうと、とびっきりの場所に案内しました。目がくらむようなトラバースをかまし泣き言が始まるまでひきづり回してやっていると案の定、早く温泉に連れってって下さいお願いします。との泣き言がはじまりました。
ここでとどめを刺しておこうと、下山後にくっそ熱い温泉に連れて行ったところ、ここでも案の定、熱い温泉に入ることを"Bitch"と連呼しながらためらっていました。ローカルなじい様たちにヘタレ扱いされている風景はざまぁない素晴らしい光景です。「お前の金玉はうさぎのクソほど小せぇ」との言葉に友達はしょんぼり。とても気持ちい温泉でした。
そして帰国後、一通の手紙が届きます。カナダのマクドナルドを食べる友達の写真と、そのハンバーガーを包んでいただろう包み紙が入っていました。
そしてその包み紙には
「最高の屈辱をありがとう。お前らみたいな連中がガイド会社を作ったらおもしろいだろうな」
と、最高にクソ汚い字で書かれていました。 |